2012年12月31日月曜日

エピソードIMA.1〜講師は現役なのでスクールより説得力あるかも〜

ガラガラと音を立て講習の現場に足を踏み入れた瞬間、僕は過ちに気づいてしまった。。



「そうだな、そういうところだよな・・・」




そこに居たのはほぼ中年以上の男性であって、若い女性は皆無だった。いや、性別的には二人いたが、いや、こう、何と言うか、、、ワガママをいってしまって非常に申し訳ないのだが、その、簡潔にいうと、失礼極まりないないことは自覚しているが、セックスしたい女性では無かったのだ。。。。。。



これは非常に誤解を招く言い方かもしれないが、とにかく妄想世界の女性とはちょっと違っていたので僕の出会う対象にはカウントされなかったということだ。。



「この状態であるならば、自分もそれ相応の態度で臨むぞ。つまり、もう出会いというのは諦めて、講座を真剣に受講してスキルアップに励もう、一生懸命取り組むぞ!」と真面目モードに突入しかけあと5分ぐらいで講座が開始しようというその時、また教室の扉が開き、新たな受講者が登場した。。。



僕は一瞬、目を疑った。。。なぜならば登場したのはなんと、茶髪でスタイルは普通の、若い女性だったからだ・・・

「おいおい、、、完全に場違いではないか、入る場所を間違えたんじゃないのか!?。。。女子会に行くつもりが方向音痴すぎて職業訓練校のこの教室に辿り着いてしまったのではないのか??」、と疑わざるを得ないほどの場違い感を醸し出していたが、間違いなく彼女もこの講座の受講者らしかった・・・




しかしまだ、一個問題が残っていた、、、彼女が果たしてどこの席に座るのだろうかという問題である。。。いくら若い女性が現れたからといって、全然離れた場所に座ってしまってはまったくもって意味が、、、、



彼女が座ったのは、僕の隣だった・・・・・・



はっきりいってこれはもう完全なワンチャンあるで状態に突入したと言わざるを得なかった。ここまで着たのならば、ホテルまで容易いだろうと、そう僕は確信した。この確信は根拠に欠けるが、そんなものは無くてもいい、自分に風は吹いていると、勝利ムード漂わせた僕だった、、、




しかし、いつもどおり事はそううまく運ぶものでもなく、全然彼女と話すことができなかった。。。やはりヘタレはなかなか治るものでもなく、ここまでの強運に恵まれてなお、そのチャンスを掴むことができないヤバさを秘めた男がいるものである。そのまま講座終了しかけたそのとき、どうやら話しかけるチャンスができたっぽかった。それは実習の訓練にて、僕は余裕ムードで先生の話を聴いていたのだが、彼女はうまくできないことが一目で分かったのだ。おまけにペアで試してみるような場面もあるため、彼女がうまく行くように教えてあげることにした。。

「192.168.0にIPアドレスを変えてあげないと、通信できないですよ」、そう彼女に話しかけると、混乱しながらもどうやら成功したようで、「ありがとうございます」と感謝の意を述べてくれた。。



この日はそれだけの会話で訓練はお開きとなったが、チャンスはあと2日あるわけで、一言でも自分から話しかけることができただけでもう十分だと思った、後は次の訓練までにベッドインのための計画をよく練っておき、実行するだけだと、もはや完全に勝利ムードだった。



 つぎの訓練までの一週間、僕は久しぶりにお風呂のためにしか通っていなかった某フィットネスクラブの、プールやランニングマシンを利用することにした。やはり、頑張る目標が出来ると、そのために色々と始め出すものである。。。

2012年12月22日土曜日

エピソードIMA〜働く人向けの職業訓練〜

この僕が何とか就職でき、同じ会社で二年間働き続けることが出来たというのは、もはやそれだけで奇跡と言っても言い過ぎではない。小学校のクラスに1人はいた、若干の知的障がいを抱えていそうな、浮いていていじめの標的にされるような、あの手の人間として神に抜擢されてしまい(と、いっても日本人としてしかも首都圏に生まれ大学を卒業できるだけの環境があっただけでも感謝をしなければならないが)辛酸を舐めながらも何とか首の皮一枚で生き残っているのだから、ここはひとつ、ボーナスポイントとして、可愛くてスタイル抜群な女子大生と付き合うぐらいのイベントが起こるべきだろうと思いながらも、現実はそんなに甘くなかったのだ。。。




会社生活を頑張っていれば街中で勝手に可愛いコに逆ナンされいきなりベロチューされるというような漫画的展開にはよっぽどの強運の持主でなければ遭遇せず、自分で女子にアプローチをしなければならないというリアルを認識せざるを得ない現状、何とか重い腰を上げてとにかく人間が集う場所に参加するしか女性と接点Tを持つ方法は無いのである。。。



かといって、街コンだとか、社会人サークルだとか、クラブに行くような勇気を出すことは出来ず、どうすればいいかと途方にくれた矢先、ふと二年前のことを思い出した。。それは、失業者が就職を目指すために政府が用意してくれた、職業訓練校だった。僕も無職時代は三ヶ月、職業訓練校に通っており、その成果か職歴無し既卒というハンディキャップにも関わらず何とか正社員の職にありつくことが出来た。別にこのブログはシューカツがどうこう、既卒がどうこうと語るブログではないのでこれ以上は深入りしないが、その職業訓練校は無職の出会いの場としての機能も兼ね備えており、会社につとめている現在でもあの空間は中々の面白さがあったと振り返る。。そこで僕は、働くひとも参加できる職業訓練はないかとネットで検索してみたところ、やっぱりあった。。。



早速それに申し込んでみると、抽選に見事当選し、一応は職業に関係なくはない講習に参加することになったのだ・・・



講習初日、いかにも職業訓練校といった感じの学校の一室が休日限定の働く人向け講習会場だった。そのドアを開けてみるところから、新しい人生が始まるぞと、僕はそう希望の光を胸に宿して、ガラガラ音を立てて希望への第一歩を踏み込んだのだった。。。。。。

2012年12月16日日曜日

エピソード13.1~ちなみに今は交際中みたいデス~

 意識の高い系なそのプロジェクトで僕は、大して仕事をしていなかった。。。たぶん、あまりに使えないため何かを任せられる状態に無かったからだと思う。。それでも会社でもないしクビということにはならず、社内ニートみたいな感じでプラプラしながら会議だけ出て話の合う先輩と談笑するだけという極めて迷惑な存在となり果ててしまった・・・



 そんなこんなで話はすっとび、プロジェクトは終わった。結局は何かに所属してみても役割を与えらず自分は使えないやつだなあなどと再認識し、シューカツに対する自信がより一層失われただけかというと、実は違った。



 こんな僕だが、密かに狙っていたアノ子と一緒に作業をしたりして、交流を深めていたのだ。いや、小動物系のニコニコ顔な彼女からしてみたら交流をした内にすら入っていないのかもしれないのだが、人間とセッションを確立する機会が極めて少ないこの孤独な男にとっては数少ない大事な交流だった。スリーウェイハンドシェイクは成立していた。



 プロジェクトが終了して、最後のまとめのような会議で来年への引き継ぎ作成などを終えたあと、帰る方向が一緒のその子と二人で途中まで電車だった。ここでもう終わってしまい何もなくなるのかどうかの岐路に立たされていた矢先、辛うじて情けなくはあるが誘いをかけることが出来た。



「あの~ちょっとお茶でもして頂けないでしょうか?話す人もいないしさびしくなってしまうので」



 こんな感じのなんともショボくもっと違う誘い方があるだろうとつっこまれそうになる誘いしかできなかった。これは断られて寂しく終了してしまうのだろうか?・・・・と絶望しかけたところで、


「え~w いいですよw」




 なんと、奇跡的にOKをもらうことが出来たのだった。この無気力無能で使えない人間が一念発起して意識の高い学生が集まる系プロジェクトに参加してよかったぞと、自分の行動は無駄ではなかったぞと、ここで熱くこみあげてくるものがあり達成感があった。。。



 そしてデートというか、お茶当日、ドキドキしながら某駅の改札前で待っていた僕の目の前に、そのちっちゃくてかわいい子は現れた!!僕は舞い上がってしまいすべてうわの空で別れるまで何を喋ったかなんて覚えちゃいなかったが、覚えているのはどうにも、僕と彼女でまるで接点が無いという気がしたことだった。何だか、全然違う世界に住んでいる者同士で本当に共感できるような部分が一切なかった。宇宙人のように感じてしまった。向こうも僕のことをそう思っているのかもしれないが。。。別れ際、僕の前を歩いていた彼女をギュッと抱きしめたくなった。しかし逮捕されるリスクを回避するために辞めておいた。



 そしてもう一度誘ったが二度目は来てくれなかった。



 今、そのこはイケメンでコミュ力の高い意識の高い系な男と交際をしているようだ。彼女は人の悪口を言わないし性格も良い子なので、幸せになってほしいと思う。ヘンな奴で汚してはダメな子だ。。。本当に。